難しいからこそ、長く続けられるチェロ

チェロって何か知っていますか?
チェスなら知っているけど・・・という人が多いでしょうか。
チェロというのは弦楽器の一つです。バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスと、オーケストラには4種類の弦楽器が登場しますが、チェロは3番目に大きい楽器です。

といっても、ピンとこない人も多いでしょう。演奏している姿は、椅子に座って足を少し開いて、その間に楽器を挟み、弓で弦をこすって音を出しています。そう言われるとなんとなく、見たことあるかなと思われるかも知れませんね。
今日は、そんな知ってるようで知らないチェロの魅力を語りたいと思います。

チェロの音域は人の声と近い

良く言われるのですが、チェロの音は男性のテノールの音域に近いと言われています。チェロ=低い音と思っている人も多いと思います。それ自体間違いではありません。

チェロはオーケストラの中ではやはり低音部を担当する楽器ですし、弦楽四重奏(第一バイオリン、第二バイオリン、ビオラ、チェロの4楽器を用いて演奏する)でも、当然チェロは伴奏パートに徹します。

しかし、低音だけではないところがチェロの大きな魅力です。チェロは、テノールで低音部から高音まで出すことができる非常に音域の広い楽器というのが正しい説明です。音域が広いので、メリットは演奏にバリエーションが持たせれるということです。フルートやバイオリンと二重奏をした場合は、伴奏として演奏の下支えが出来ますし、チェロが独奏する場合は一人でメロディー部分と伴奏部分を弾くことも出来ます。

チェロってどうやって音を出しているの?

では、そんなチェロはどのような仕組みで音を出していると思いますか?

楽器自体は木製で、多くはカエデの木が原材料となっています。指板とよばれる指で弦を押す板の部分は、素材が変わっていてコクダンという黒くて堅い材質のものが使われています。コクダンで作られた指板の上に弦が4本張ってあります。

その弦は、低い音からド・ソ・レ・ラと音が鳴るように調弦します。調弦というのは、弦を巻きつけてある部分にアジャスターという小さなネジがあるので、そこを回すことで弦が緩んだり締めたりと出来るので自分で調整することを言います。

音を出すのは、弓という木の棒で弦をこすることで出ます。弓は木の棒に毛が張ってあってその毛と弦が摩擦を起こすことで音が出ているという原理です。弓に張ってある毛は、馬の尻尾が使われています。

チェロの小道具

チェロを演奏するときに、色々と小道具がいることは意外と知られていません。本体の楽器と、弦をこする弓だけかと思いきや、実はもうちょっと必要な物品があるのですよ。

まず、松脂です。松脂というのはその名の通り、松の木の樹液を固めたものです。色は黒いものやベッコウ飴のような色のものなど色々です。この松脂を演奏でどうつかうのかというと、実は弓の毛にこすり付けるのです。

弓に張ってある毛に松脂の粉が付くことで、弓の毛と弦との摩擦が大きくなり、より大きな音が出せるのです。

 

次に、エンドピンストッパーというものがあります。これは、初めて聞く名前だと思います。チェロは、演奏するときに『エンドピンストッパー』という金属の棒を楽器の底の部分から引っ張り出して、それを床に刺して楽器を支えるのです。ラジオのアンテナのように、必要な時だけ伸ばして、それ以外の時は収納しておくといった感じです。
イメージは足の間に挟むので、両足プラスこの金属の棒の3点で楽器を支えているという感じです。エンドピンストッパーというのは、このエンドピンを床に刺すときに直接床に刺すと、床が傷ついてしまいますので、エンドピンストッパーというものを置いてその上にエンドピンを置くのです。
他にも小道具は必要となりますが、あとは楽譜立てや演奏するときに座る椅子や、電子チューナーという今何の音が鳴っているか目視できる小さな機械、メトロノームなどです。これらはチェロ特有の物ではありません。

チェロの有名な曲ってどんなものがあるの?

では、チェロを知らない人にも、良く知られているチェロの有名な曲はどんなものがあるのでしょうか?

一番有名なのはバッハの無伴奏チェロ組曲の中の1番のプレリュードという曲です。

よくCMやドラマの挿入曲としても使われています。

次に有名な曲は、サンサーンスの組曲動物の謝肉祭から白鳥という曲です。白鳥というその名の通り、湖で白鳥が優雅に泳ぐ様子が良く表された、優雅で華麗な曲です。3分くらいの曲なので、結婚式で演奏されることも多いです。有名チェリストのコンサートでは、アンコール曲としてこちらが使われることもあります。

その他にも、元々はチェロの曲じゃないものも、チェロで演奏できるようにアレンジした楽譜も多く販売されていますし、歌謡曲もチェロバージョンとして沢山の楽譜が出ているので、クラッシックはちょっとという人も楽しむことが出来ます。

チェロを習うには?

チェロは始めるのに、遅すぎる年齢というのはありません。小さい時からしていないから無理だとあきらめる必要も全くないので、思い立った時がその始め時です。
気軽に始められるのは、有名音楽教室で開催されている大人のためのレッスンのチェロコースに入ることです。中には、楽器も用意せずに教室のものを借りることが出来るシステムを取っているところもあるので、初期投資も必要ありませんね。また、家でも練習したいと思う人にレンタル楽器という月いくらと使用量を払うことで楽器のレンタルを行っている音楽教室も有ります。
チェロは楽器が大きい分、音量も大きいので、そうなってくると次は防音対策が気になってきます。
そういう人におススメなのが、『サイレントチェロ』という電子楽器です。電子楽器といっても、全く音が出ないわけではないですが、音は本物のチェロの10分の1程ですので、さすがに隣の家に聞こえるという心配は全くなくなります。

チェロの値段って?

楽器を買おうかと検討している時に気になるのは、楽器の値段のことでしょう。楽器の値段はピンキリで、上は何億というプレミアがついているものになりますし、逆に下は数万円のものがインターネット上に流通しています。

しかし、数万円のものは、殆ど楽器としての機能は果たしておらず、ディスプレイくらいにしか役に立ちません。
楽器として何とか演奏できるようなレベルは最低でも30万円ほどのものからとなります。しかし、一回購入してしまうと、いつまでも使えれるものですので、楽器は決して高い買い物ではないと思います。
楽器の購入は、素人では判断が難しいものですので、理想は勝手に購入するのではなく、まず音楽教室に入会して先生に指示を仰ぐのが一番失敗のない方法だと思います。
先生は、あなたの予算に見合った楽器をアドバイスしてくれるはずです。

チェロの魅力

チェロというのは、始めようと思って始めたとしても、なかなか上達しない楽器です。音程を自分で探さないといけないという所が、一番難しいところで、これが年単位で少しづつしか上達しないのです。
上達に時間がかかる分、趣味として簡単に飽きて、ハイ次とならないところが良いところではないかなと思っています。

また、スポーツと違って、体力面の心配がないので、何歳になっても引き続けられるという所も趣味とするときに魅力的なところかなと思います。
興味を持った方は、是非チェロに挑戦してみてください。